Astro Japonica

楽しい 占星術ノート

個人天体の相性あれこれ ②

さて、基本の前提のあとに、
太陽か月 - 金星か火星
アスペクトを取っている組み合わせ。

基本的原則として、天体は遅い方が早い方に影響を与える。これをもうちょっとちゃんと言うと、
早い:A
遅い:B として、
・AがBに促されやすい、持ってかれやすい。強制的。
・公転周期に差があるほど、力の差がある。
・Bが何も感じないわけではないが、Aの側よりコントロールしやすい。
・Aが出生図でBより遅い天体のアスペクトを持っていれば、そちらが優先される。

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太陽か月 - 金星か火星の組み合わせとは、自分の内面と相手のガワ、生身と道具(武器)、すっぴんとフルメイク、ファンとアイドル、inputとoutputの組み合わせ。

分かりやすくするため、例えばとして以下、太陽月側を自分・金星火星側を相手として書いていきます。

相手の愛情表現・パフォーマンス・センスなど、相手が外に出しているもの(出せているもの)によって、自分のテンションが上がる。相手がすること・見せてくれることを「いやあ、いいな!」と思いやすい。見ていてい楽しく、気合いが入ったり、元気が出たり、胸がすく・スカッとしたり、自分にとって相手がヒーロー・ヒロイン的存在になりやすい。自分にとって相手は刺激・ときめき・熱をくれるもの。見てて飽きない。

ただし、相手の金星火星に対して、自分の金星火星+水星がアスペクトを取っていない場合、相手のアクションに対してうまく乗っかれる手足がないかもしれない。相手のOutputにかち合う自分のOutputがない。

なので簡単にいうと、太陽月側は金星火星側に対して憧れを持ちやすい。憧れなので、上手く気持ちを伝えられなかったり、その機会ができにくかったり。ファンとアイドルのように、ファンがアイドルの素晴らしさを堪能できても、それと同じパフォーマンス・対応ができるわけではない。ステージの上の洗練された歌やダンスに対して、とりあえず自分ができる拍手や声援をする感じ。ファンの例えは特に月が顕著。自分の内面の奥底から盛り上げてくれて、素の自分の気持ちの発露を促しやすい。素敵な存在。

金星火星-金星火星の組み合わせより、この組み合わせの太陽月側の方が心に響いているかも。できるOutuputが直通でないため、瞬時に打ち返せず発散されず、より詰まれていき、より心に深く刻まれる。

また金星火星側は気に入られていることが気付きにくいか、気付いてもあまり大ごとに思わないかも。「あ、そうすか」みたいな。だからといって、うれしくないわけではないけど、太陽月が認められた時ほどには感動しない。これらはいずれも個人天体とはいえ、金星火星の方が公転周期が遅いため、情緒的によりダイレクトに響くのは太陽月側であり、金星火星は愛嬌や行動で表現・発散できてしまうので、太陽月と比べると気持ちを詰みにくい。

なので、自然のままに流されていると、太陽月側が感受・堪能するだけ、いいなーと思うだけになりやすい。相手のノリ(金星火星)に上手く乗り切れない。なのでひとまずは、受け攻めの中性である水星(言葉)で表現できるようになれるといいと思う。

相手が誰でも折れない心、ブレない行動、崩れない言葉。演者というのはその意味でも、金星火星水星が内と外を行き来する通路を整備できた人、と言えるのかもしれない。

長くなったので、この辺で。次回はアスペクトや組み合わせの種類などについて、書きます。