Astro Japonica

楽しい 占星術ノート

星から見る「洒脱」⑧/11 - デザイナーさんの言葉

今回は占星術の話から小休憩、センスを感じた人と言葉を紹介します。

大阪発のファッションブランド「NECESSARY or UNNECESSARY(通称:N.O.UN)」と、そのバッグブランド「BAG'n'NOUN」のデザイナー/社長である小澤健氏。大阪の実店舗である「mamborama」インスタでの毎週(木)配信「魂のインスタライブ」にて、以前話されていたことの文字起こしです。

社長兼デザイナーさんということで、実際に自分の手で創作されている方の言葉は、奥深くとても明快です。根源的なことこそ、ばしっと捉えた話は、聞く人の意識を自由にさせ、創造性を引き出してくれます。「ファッション」について苦手意識を持っていた方も、ちょっと見方が変わるのではないでしょうか。

ついでに氏のホロスコープについても少し。火星が魚座4度(クリティカル・ディグリー)で水星と0度、水瓶座29度の木星ともゆるく0度、180度に天王星冥王星牡羊座8度の金星は障害の座ながら、さらにアスペクトが多く、マイナーも含めたら太陽・天王星以外すべてとコンタクト。品位が良くないといわれる天体でも、アスペクトが多いなど洗練されると、オーソドックスにはならない分、結果的に独自の均衡を成立させ、新しいスタイルを確立するように思います。水瓶座土星木星からこの牡羊座の金星まで、魚座27度の太陽含め6つの天体が続いています。

BAG'n'NOUNのバックは、オリジナリティが弾けつつ朴訥と、でも愛くるしいという絶妙なデザインで、それはこの辺りの配置からくるのかもしれません。

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「昔みうらじゅんが言ってたけど、”崖“いうのがあんねん。”知らなさ過ぎもダメ、知り過ぎもダメ。そのきわきわ(崖)がいい“っていうわけやな。知らなさ過ぎも罪ならば、知り過ぎも罪と。ファッションもそうやねん。これいったらダサいかな、でもそれが勇気ってもんやんか。エラいめちゃめちゃ分かりやすいもん、それはものすごいセーフティー。ダサいもの、これはもうあかんやんか。その(きわきわの)ポイントってどこにあるのか、というところにファッションの醍醐味いうもんがあると思う」

「購買部みたいなな、それが我々の理想やな。寒々しい商品が並んでんのが、ごっついええよな。だってさ、いらっしゃーい!とか言わんでもええわけやんか。だらしない奴が何か失くして買いに来るだけやから。そやから、なんか淡々としとるやんか。あれがええよな。接客ないやろ。そういう店やりたいよな。まあ半分なっとるけど」

「なんせさ、やっぱり孤独に見えないといけないからさ、メンズの洋服なんてもんはさ。ちょっとやっぱり寂しさがないと。(着てる人の個性が)中から出てけえへん、そやろ。そんなものすごいハデな服装があってみ、中の人間はどんな人?まあすごいハデな人か、ははは。(でも)それじゃいかん、中の人が目立たなあかんのにさ。そら舞台衣装やないんやからさあ、そんなんは良くないやんか。服好きやな、面白いの着てはるなっていうのは、そら必要だけど、「服好きな寡黙な人」に見えたらよろしやん。

だからエラいもんで、みんな朴訥と、このお店(4F、エレベーターなし)に上がって来てくれるよね。若者3、4人でギャーギャーいうて、わあわあ買ってくれるってのは、ないよね。そういうめずらしい服やわな。地味やなー、いやー寂しい。だから(僕が)店入った時”もうちょっと、暖房強くした方がええんちゃうの?“っていつも言うやろ。あれはやっぱり商品がそうさしてるよな。より気温を低くさせてる、より理想に近づいてると、こういうことですよ」

「(自分は)アホやからな、何でも忘れていくねん。せやけどな、勉強して覚えていることは教養、忘れたことはセンスにつながるねんて。忘れてて、人には説明できへんけど、一応入ってるやんか。そういうもんが意外と多いねん、人間は。せやけど、そういうもんがセンスを形成するらしいわ。先代の円楽師匠がいうてはってん。勉強はしとくべきやと。全部系統立てて覚えてる人は、それは教養のある人。ニュアンスだけつかんでいたら、それはセンス。センス・オブ・ヒューマンですな、それにつながると」