Astro Japonica

楽しい 占星術ノート

相性における土星 ②/3

前回のつづき

astrojaponica.hatenablog.com

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■例)N土星:乙女座

・自分個人の「分」をむやみに広げることに恥じらいを持つ。その「分」を守る方向で、現実的・具体的・細かなことに対して管理しようと責任感を持つので、結果的にそれらのことについて厳しくなる。

これは例えば、いくら個人天体が個性を大切にする天秤座、開放的で大らかな射手座、天然で不思議好きの魚座にあってもそう。

・N土星乙女座の人がいくら時間を守らなかったり、机の上が乱雑であったりしても、土星が効いてないわけではない。

例えば時間は守らなくても、それ以外でその人が「礼節」と思う範囲において厳しい。また個人のテリトリーを守ろうとする意識が強かったり、その他の場面で恥じらいが強かったり、というふうに出たりもする。

・また礼節を重んじる、個人の「分」を侵さないことが、この人にとって大人としての礼儀であり、そうできるように日頃から努力していることでもあるので、それを相手に対して発揮するということは、相手を尊重した・敬意を表したこの人にとっての愛情表現である場合も。

・つまりこの乙女座土星の人にとって、「分」の侵害をどこまでも許す=それだけ愛している、とはならない。それとは価値観がちがう、ということ。この人にとっては相手の「分」を侵害しないことが愛になる。相性における土星の難しさとは、つまりこういったことに気付けない、ということなのだと思う。

・上で見たように、他の天体でもいえることだけれど、象意を「例えば」の具体例のどれかだけでつかんでいると読み違う。それよりも抽象的・普遍的な層、つまりまずは大枠でつかんでおいた方が、却って予測しやすい。それらが具体的にどう出るかは、太陽や強い個人天体などとの組み合わせで捉えるといいと思う。

乙女座の土星

●具体例)

・時間を守る
・お金に厳しい、吝嗇
・いわゆる礼儀に厳しい
・いわゆる気遣いをする
・いわゆる腰が低い

●大枠)

・自他の「分」を守る
(どのように守るのかは太陽・個人天体との組み合わせで)

・礼節を重んじる
(この人にとって何が礼節なのかは太陽・個人天体との組み合わせで)

長いので、つづきはまた次回にします。