Astro Japonica

楽しい 占星術ノート

アンタッチャブル④/4【相性図】

前回:

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M-1終わりましたねー これ読んだら、うっすらモヤモヤしてたことがすっきりした。さすが、とても分かりやすい。

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アンタッチャブルのことにも、少し触れている。

❝ M-1の歴史の中で、関西弁以外で160キロを投げたのは、アンタッチャブルと、サンドウィッチマンと、パンクブーブーの3組だけでしょうね。いずれも優勝してます。まあ、アンタッチャブルなんかは、バケモンみたいなコンビですから ❞

❝(内輪ウケのワードを言ってしまう若手について)
―関西でいうところの「客をいらう(いじる)」みたいなことですね。

 M―1の舞台で同じことをやったとして、もしかしたらウケるかもしれないですよ。でも、それはネタの中でのことではないので、ウケても弱い。本ネタがつまらないと、そのつまらなさが一層浮き彫りになるだけなんです。アンタッチャブルとかサンドウィッチマンは、そういうワードは使わずに本筋のところでお客さんを爆発させてたじゃないですか。そこって、けっこうポイントなんです。

僕らは寄席にも出ているので、落語家さんと接する機会も多いんです。落語を聴いているとよくわかるのですが、ウケてる人ほど余計なことは言わないんです。古くから受け継がれてきた古典落語は話がしっかりしてますからね。ちゃんと稽古を積んできた人は、ネタを信頼している。だから、少々笑いが起きないなと思っても、その時間をじっと待てるんです ❞

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さて、ホロスコープ読み。アンタッチャブルの出生図について、何回かに分けて書いていたのだけど、前回からだいぶ経ってしまった。最近もまたyoutubeでラジオなどくり返し聴いていて、ほとんど覚えてしまっているのだけど、何度聞いても元気が出てくる。

まず余談からになるけれど、このシリーズのでも書いた通り、彼らの木星牡羊座にあり、私の太陽・水星も牡羊座。特に柴田の木星と私の水星は度数まで同じだったりする。私の太陽とも1度ちがい。そして私は月が射手座なので、月とも120度。また私のASCと月にそれぞれの火星が0度と180度。ザキヤマは射手座の金星・海王星と双子座の月・火星がそれぞれ15度前後にあり、これらが180度なのだけど、その辺りに私の月がある。聞いていて元気が出るのはその辺りかな、とも思う。自分の火の部分にばしばしヒットしている。

今回はこの2人の相性図(シナストリー)について。2人は同じ学年で、ザキヤマは1月真ん中の山羊座、柴田は7月真ん中の蟹座で、ちょうど6ヶ月ちがい。つまり、太陽が180度で向き合う。ソーラーサインシステムだと、お互い7室(パートナー・結婚相手・協同作業者)に相手の太陽がくる。月は正午で出した場合、風星座どうしの120度。二人ともサインの真ん中辺りになるので、何時に生まれていてもサインは変わらない。ちなみに柴田のライツは太陽/土星0度、月/冥王星0度で、これらがゆるめの90度で、なかなかおっかない。

太陽どうし180度、月どうし120度とは、夫婦のような最高の組み合わせ。太陽どうしが180度だと正反対ということで、お互いにないものを持っていて、しかも直線上に並ぶので、その「お互いにないもの」の飛距離・真価を理解・尊敬しやすい。そのため、ずっと新鮮味や刺激を感じられる。月どうし120度だと、ノリが合う。空気感や距離感が近く、最初から言わなくても分かることが多いので心地いい。風サインの月なので、好奇心旺盛で考えを言葉にするのは自然なこと。

6ヶ月ちがいのため、シナストリー(相性図)でできる世代天体とのアスペクトは、個人で持っているものも多い。世代の近い者どうしでいると、さらにその世代天体とのアスペクトの部分が強調されるだろうと思う。

ザキヤマは水サインが蠍座天王星ドラゴンヘッドのみだが、柴田は蟹座の太陽・水星・土星蠍座ドラゴンヘッドがあり、ザキヤマは柴田から水(情緒・情感・共感)を補完されている。ザキヤマの、人から共感や援護射撃がなくても平気でボケつづけられるところは、月・金星・火星のアスペクトの多彩さ(マイナーも入れるとほぼ全部の天体とアスペクト、応用力・対応力があり結果的に安定感にもつながる)と、この水のなさもあるのかもしれない。愛嬌がとてもあるけど乾いていて、ウェットな共感は求めない感じ。蠍座天王星は自分の感情を突き放して見ている。ザキヤマは土も太陽のみで、なかなかに乾いた人でもあるので、柴田の情感豊かで「心」を大切にする水の部分に、癒されていたのではないだろうか。

上の記事に❝バケモン❞とあるが、バケモノといえば冥王星。二人は冥王星が天秤座の世代で、ザキヤマは月が水瓶座、柴田は月が天秤座。冥王星/月は、それぞれ120度・0度のアスペクトを持っている。また冥王星/水星もアスペクトを取っていて、ザキヤマ120度、柴田90度。個人天体のそもそもの部分に冥王星がコンタクトしているので、やはりメンタル(月)・言葉(水星)のどちらも相当強靭なものがある。冥王星が絡むと些細なことは目に入らず、意志を貫徹しやすい。

冥王星は破壊/死と再生の意味もあるが、コントの設定が殺人事件の事故現場だったり、飛び降り自殺前の屋上だったり、入院して命に関わる手術の前だったり、実は状況としてはかなり深刻なものも多かったりする。

また面白いのは、喧嘩アスペクトとも言われている水星/火星90度が、相性図で出てくるところ。個人間での水星/火星は、二人ともソフトアスペクトザキヤマ120度・柴田60度、どちらもゆるいが)。名前の通り、口喧嘩になりやすいアスペクトなのだが、漫才コンビでこのアスペクトがあると勢いが生まれやすく、話す(水星)パフォーンマンス(火星)として、かなりいいのではないだろうか。

しかも個人間ではソフトアスペクトがあるので、水星(言葉・コミュニケーション)と火星(主張・攻撃性・行動)との連携の取り方を、それぞれが元々すでに知っているので、あまり動揺もなくしかも勢いのある応酬がつづく。いわゆるプロレス的な余裕と激しさがあり、その喧嘩がハタからは面白い。まあハイヒールのかかとでツッコミされて、頭から流血したこともあるらしいから、激しくなり過ぎることもあるみたいだけど。。

加えて、柴田は活動宮が7つもあり、あの反応の早さと説得力(冥王星も含む)はやはり別格だと思う。動体視力がとても高そうなツッコミ。


個人的に目を引いたのは、相性図で72度関連(36度・72度・144度)のアスペクトが多いところ。10天体間だけでも、これらが9つもある(72度についてはこちらにも書いた)。この72度とは生き生きとした可能性に満ち、創意工夫を意味し、誰に聞かなくてもそのやり方が分かり、かつ新しいものを生み出せる、というアスペクトだと思う。お互いがお互いにしかできないやり方で、次の一手を出しつづけることができたのだ。

彼らの漫才は復活・・・するのだろうか。本当に胸に響くものは、作品の質の高さだけではなく、当人同士の信頼関係など、そこにしかない何か特別な絆のようなものがあるように思う。なので、いつか何のしこりもなく、100%仲直りしてくれたらなーと思ったりする。

書きたいことは他にもあったような気がするが、アンタッチャブルについての記事はこれで一旦終わりとする。また書きたいことが見つかったら、都度書いていきます。