Astro Japonica

楽しい 占星術ノート

2022年5月1日 5:28 新月・部分日食 ①/3 ASC

サビアンシンボル
ASC 牡牛座22度「荒波の上に立つ白い鳩」
MC 水瓶座4度「ヒンドゥー教のヒーラー」
太陽(新月牡牛座11度「花に水をやる女」 

蝕を伴なう新月は、約半年に1度の特別な新月。リセット・デトックスなど、浄化の力も強い。個人的に東京でのASC・MCと度数が同じこともあり、ちゃんと読んでおこうと思った。5月1日からかなり過ぎてしまっているけど、まあ半年ほど影響が続くので。ちなみに次の日食は2022年10月25日だそう。

はじまり
ASC 牡牛座22度「荒波の上に立つ白い鳩」

このサビアンでの「荒れた水」は不安定な心情・周囲の環境などを表し、「白い鳩」はその救いとなる象徴。「荒れた水」は、占星術における月そのものの意味に近いように思う。不安・恐怖に思える状況は、例え今そうであっても一時的なのだけれど、月はそれを増幅する。このサビアンは高まった不安・危機に追い詰められたからこそ気付く、目覚めの時を表している。

前の度数である牡牛座21度は「開いた本をさす指」だった。いにしえの知恵を使う場面が、この牡牛座22度では目の前の景色に生きて現れる。シンボルはどこかモーゼが割った波を連想させ、比喩的にそんな状況から、この日食の期間は始まるのかもしれない。絶体絶命の中で、ふわりと飛んできた知らせ。
 
牡牛座のサビアンなので、「白い鳩」は資質・伝統からやって来る。結果として、危機的状況に誘発される形で、自分の中にある何か大切な資質が呼び起こされる。牡牛座らしく、周囲のノイズに振り回されず、内面こそを探索することで、道が開ける。

このASCの前に「リセット」を表す新月の太陽・月、「革新」の天王星がある。12室はASCの内的な滋養や、いきさつである。舵をガガっと切るような、もしくは船から飛行機に乗るぐらいの方向転換があって、そういう状況・思いに至っているとも。

ASCには、パート・オブ・フォーチュン(幸運)とドラゴンヘッド(成功)もタイトに重なっている。その最初の気付きが大きく発展することを重ねて強調している。先に書いた眠っている資質、文化や知恵が教えてくれたシンプルなこと、そういう素朴なことを信じ続けるのは、実は現在とても難しい、もしかしたら一番ぐらいに難しいことかもしれない。けれど、この図を見ていると、試しにこの半年だけでも、その「素朴さ」を貫いてみてもいいように思える。

このASC辺りと、10室の土星(責任)は90度。10室=MCは結果・将来を表すので、未来を楽観的には思えない。逆にいうと、悲観的になってしまうなら、その理由が具体的に見えやすいともいえる。土星のある水瓶座25度は「右の羽がより完璧に形成された蝶」。本能・感情も考慮から除外することなく、それらも含めた上で理性的・人間的に考える度数。悲観的な理由の1つ1つに、人間的に対処できる時なのでは。

ASCは元々、個人にとって対外的な接点・行動の契機。つまり個人の動機が外に押し出され、それにより外の世界が動くきっかけを表す。なので何か行動する・発言することによって、土星のふるいにかけられ、将来的な課題が明確に見えてくる。将来何が必要か・不必要か、何が続くのか・終わるのか、外の世界にちゃんと提示して、ちゃんと失敗することによって、見えてくる。

ラッキーなことに、ASCと60度の場所に魚座の金星・木星海王星がある。これらは3つともが高揚の座・本来の座にあり、「全て」を受け容れるつもりなら、とても強い味方になってくれる。これらは魚座の終わり近くにあり、これは例えば、自分の死後など、自身の自我を超えた視点を表す。一歩先の恥ずかしさ・こわさなど小さなメンツの話ではなく、死ぬまでに伝えたいこと・やり遂げたいこと、という死・消失から思う視点。天体の3つともが「拡大」を表しているので、上手くはまればスケールはとても大きい。予想を上回る思いもよらないことが起きる可能性がある。

 

心構えとしては、自分で未来を制限しないこと、希望は持ちつつラフでいること、やって来る何か大きなものを受け入れるつもりでいること。霊界から今の世界を眺めるぐらいの心持ちで、数秒先の自分よりずっと「本当の」後悔をする自分に設定してみると、むしろ穏やかに1番大切なことが選べるように思う。

短く書くつもりが、すっかり長くなってしまったので、続きはまた次回🌟