Astro Japonica

楽しい 占星術ノート

アンタッチャブル③/4【水星のアスペクト 2/2】

前回:


前回のつづき、水星のアスペクトのうち、今回は月以外の共通した天体について。

水星と火星アスペクトは言葉(水星)による積極性・攻撃性(火星)。これは二人ともソフトアスペクト。言葉によって自分の意思を伝えることがスムーズ。主体的・扇動的に思ったことを言えるので、言葉によるパフォーマンスに向いている。火星は牡羊座の支配星であり、前々回書いたように二人とも牡羊座には木星があるので、明るい・挑戦的なものを全て許す、解放する。この底なしの木星を燃料にして、火星(主張)は水星(言葉)と衒いなく連動する。

天王星ザキヤマが90度、柴田が120度。ザキヤマの水星・天王星の90度は言葉によって既成(土星)を壊すともとれるので、「構造や前提自体を覆す大ボケ」を繰り出せる。柴田の120度は連動・安定であるので、ザキヤマのボケを安定的に受け入れて対応することができる。

冥王星は柴田が90度、ザキヤマが120度。ザキヤマのボケに対して、柴田が説得力鋭く激しく突っ込む。それに対して120度のザキヤマは、はたかれてもどつかれても突き倒されても動じず安定的におちょくる。

水星に対する天王星冥王星アスペクトは、それぞれ逆になっている。天王星は新たな発見、冥王星は深い説得力。90度は切り替え・投げ込む(ぶっこむ)、120度は安定的に継続。どちらもパフォーマンスとしては、90度の方が特徴になっていて、そこが爆発力・かけあいの契機となっているのが面白い。やはり90度は勢いがあってひいては瞬発力にもつながるので、人前で思い切ったことをする時にはとても使えるアスペクトだと思う。

ハードアスペクトを仕事の場で使うというのは、やはりとてもいいと思う。ハードアスペクトはその人特有の極端さなので、破壊力・影響力・瞬発力など、強いパワーを持つ。日常の身の回りの穏便・平穏な関係性など、当たり障りのなさが優先される場では、使い道がなく余ってしまう部分だ。仕事や公の活動など社会的な場では、身の回りの誰か個人の程々のキャパの範囲内で収まっている場合ではなく、「不特定多数」に対して突き抜ける必要がある。仕事を忍耐の場として捉えるのではなく、自分の極端さを活用・昇華させる場として考えられると、どんな分野の仕事でも展望を開けるのではないかと思う。

水星のアスペクトが多いと、言語化・コミュニケーション能力が研磨されやすい。どのような価値・意識によって研磨されるかは天体であり、どのように研磨されるかはアスペクトの種類による。なので独自のロジック、または独自の言葉による表現方法を作り上げることにつながる。水星が強い芸人さんは、ロジック・文脈・意味で笑わせる、説得力のある芸風になりやすいと思う。

つづき: