Astro Japonica

楽しい 占星術ノート

8室について② -圧縮 ➋/2

前回からのつづき
余談のような例だけれど、鬼越トマホークの金ちゃんは蠍座に太陽・土星冥王星と天秤座に金星・火星があり、相方の坂井氏は蠍座に火星・冥王星がある。2人の話は観察力があり過ぎて面白く、私はこの人らのyoutubeをつい見てしまう。ほかの芸人が売れるきっかけを作ったり、M1の優勝も予言したり、先見の明があるとテレビ界隈でもいわれている。水星は2人とも射手座にあり、掛け合いのテンポが良く、えぐるようなことを言っても、言い方としては軽くさらっとしているのがまたいいように思う。ランキング形式の動画などは、ニューヨークからのパクりらしいが、パクった上で本家より面白くしているのも、圧縮が得意な蠍座っぽいなと思う、笑


金ちゃんは実際、子どもの時から、周りが引くほどの不良(後年ヤクザになり消息不明)に自分だけ気に入られ、仕方なく遊んであげるなど「(今の相方含め)よくあんなやつと付き合えるな」と言われるようなことが多かったそう。8室(・蠍座)は他人との関係性なので、そこに外惑星など重い天体があると、人間関係で常識外のことが起きやすいし、起きた時も良くも悪くも受け容れてしまいやすい。

前回の例では分かりやすく1室的・8室的と分けたけれど、もちろんどちらも強い人もいる。マリリン・モンローは1室(ASC)獅子座に海王星があり、8室は魚座で火星・天王星がある。太陽は11室カスプに乗っていて、実はかなり先進的な考えの人だったのではないだろうか。ドキュメンタリーでは、撮影の合間にかなり難しい本や専門書など読んでいたことも紹介されていた。ものすごい才能といえるけれど、1室と8室は150度(クインカンクス)の関係になり、これは片方が片方を強く否定する・なかったことにするというアスペクトで、強い葛藤を生みやすい。映画会社からは同じような役ばかり与えられ、エンタティナーやセックスシンボル(1室の獅子座・海王星)の部分ばかりがフォーカスされていた。時代がちがっていたら、もっと繊細で深みのある演技を存分に披露でき、より素晴らしい作品が生まれていたかもしれない。7・8室が強いと、自分が所属している組織・関わる相手の影響が強い。

念のため、では8室がその人の真の姿かというと、そういう話ではないと思う。8室は「圧縮された部分」「隠れている内面の深い部分」「ごく近しい関係性」ではあるけれど、8室に天体があるかなどの状態は、あくまでその8室的な部分をその人自身が重視(意識)しているかどうか、という話になる。

例えば、8室が強く、10室が弱かったり傷付いてたりする場合、仮にこの人がごく近しい人間関係では恵まれているが、仕事では上手くいかなかったとする。これは、この人自身が仕事や社会に対して興味がないか、あまりいいイメージを持っていないと読める。だからといって、近しい人に見せる部分だけが本質かということでもなく、公的なものに興味がない・苦手意識を持っている、というのもまたこの人の本当の部分、と捉えられるということ。占星術のハウス・サインとは、どこに意識が向いているかを指すだけで、そこに優劣はない。占いはともすると、何がいい悪いという話に傾きやすいけれど、ホロスコープは徹頭徹尾、ただ好きなことに集中しなさい、といっているように思う。上の動画のパチンコの話と同じく、笑

次回は8室が表す「関係性」について。