Astro Japonica

楽しい 占星術ノート

太陽と金星のアスペクト ④/4 相性

「つづきを書きます」といいつつ、1年半過ぎてました。。ついにシリーズ最終回。

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太陽と金星のアスペクト、その相性について。このアスペクトはその人の愛情表現・やさしさ・愛嬌・愛し方など表す。

相性図での例えば金星と火星、金星どうしなどのアスペクトももちろん大事なのだけれど、この太陽と金星のアスペクトが同じ種類の人どうしは、愛情表現・やさしさが同じということで、分かり合いやすいと思う。

●基本:

同じ種類のアスペクトどうしだと、愛情表現・やさしさが似ているので、相手の愛情を理解しやすい・受け容れやすい。

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●オールラウンダー:

やわらかい・しっとり
■36度
■0度圏外で同じサイン

しっかり・どっしり
■40度
■20度

愛情表現・やさしさに安定感があり、誰にでも合わせられるのはこれらのタイプ。好感度が高く信頼されやすいので、どの太陽・金星のアスペクトからも好かれやすい。

むしろ誰といてもまあまあ楽しいので、「この人しかいない!」などとなりにくいことも。もしくはそう思っていても、外からそう見えにくいなど。恋人や友達ができたら、分かりやすく特別扱いしてあげられるよう努めてみて下さい。

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■30度

も、人から気にかけてもらいやすいが、相手も自分自身のこともやや振り回しやすい。といっても、このアスペクトだけでは、それほど困ったことにはならず、なんかもやもやする程度。自分の揺れやすさが他の人からどう見えているか、想像してみるといいかも。相手であれ自分であれ、片方が決めかねていることを、もう片方が先回りして気遣うことはできない、それはもはや気遣いとは言わない何か他のもの、という単純なことを思い出すと楽かもしれません。

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愛情表現にパンチがあるのは、やはり0度・45度。またチャート全体の相性にもよるが、この0度と45度の組み合わせは難しいように思う。

■0度

センスの高さや愛想の良さがあり、オシャレであったり、気遣いの人であったり。また金星は「甘味」などの意味もあり、それが常にそばにあるイメージ。愛想を振りまき、承認・賞賛を求める。それが得られないと、主張が強くなる。

太陽は自我でもあり、個性・エゴが派手めに出るとも読める。太陽・金星のサイン・ハウスが強くなるので、それらを生かせる仕事に就いた方がいい。発散できないと、身近な人に言わなくていいことまで(「甘味」なので、甘えなどを)言うことも。また太陽と金星が重なっているため、自分の生き方・価値観とはちがうものに愛着が持ちにくく、反発しやすい。

このアスペクトと合わせて、金星が強い状態にある方は特に、高いセンスを持っていて、またそれを隠しておけず、ほめられたい人なので、意識的になるべく遠くまで打ち出した方がいい。「遠く」とはいつでも言える身近な範囲ではなく、より公の場や上の立場の人へなど、言う時にいくらか意識的(太陽)になれる場面。

■45度

愛情を溜めて溜めて爆発させるタイプ。普段「ちょうどいいぐらい」に小出しに出せない。溜め続けた挙句、出す機会を逸することも。振り切れた時の出し方が手の付けられないようなものになったり。愛情・愛着を溜めて凝縮させることができるということなので、金星を仕事に使うとしたら「大作」「大仕事」「大事業」向き。

太陽と金星が最大限に離れているアスペクトのため、普段から「甘味」的なものがなくても平気なため、禁欲的になるひとも。凝縮させられるということは、つまりそれまでストイック。殺伐とした状況に居ることも割と平気。

太陽と金星の間が1つもしくは2つサインが離れているので、自分の生き方・価値観とちがうものにも興味を持ち、受け容れやすい。寛容さと狭量さが共存していて、そのスイッチが急に切り替わる(セミスクエア)。普段から溜め込んでいるため、切り替わる境目が他人から見ると分かりにくい。

上のような特徴を持つので、甘えの強いもの・甘えと感じられるものが苦手。甘えられると撥ねつける人も。殺伐が平気ということを、他の人にも強要しないよう注意。

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まとめ:

太陽と金星のアスペクトだけでも、見えてくることはかなり多いように思う。これらは個人天体であり、太陽:どう生きるか・金星:どう愛するか、は誰にとっても身近で普遍的なテーマだからだろう。

関係性の中で気まずくなる時、愛情表現の違いが理由で、お互い悪気はないことも多い。金星は快適さも表し、快・不快の感受性は人それぞれというのが、太陽・金星のアスペクトからも見えてくるように思う。自分の愛情表現こそが正解であると思いつづけると、関係性はそこで止まってしまう。金星は「欲しいもの」でもあるので、ともすると強欲な方が制す、勝ち負けのようになってしまう。

金星はキラキラしたもの。海の反射でも、宝石の輝きでも、見る側の角度によって、光の粒は増えたり減ったり無くなったりする。占星術の考え方を役立てるなら、相手の個性の輝きを知って、それがよく見える位置に自分の軸足をずらしてみるといいのかもしれない。その人の一番美しいところを、なるべく見ていられる位置に。