Astro Japonica

楽しい 占星術ノート

2022年6月29日 11:50 新月

始まり
ASC 天秤座9度「アートギャラリーに掛けられた3人の巨匠
→金星 双子座8度「産業労働者のストライキ

テーマ
太陽月 蟹座8度「服を着てパレードするウサギたち

結果
MC 蟹座9度「水の中の魚へと手を伸ばす、裸の少女

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始まり
ASC 天秤座9度「アートギャラリーに掛けられた3人の巨匠
→金星 双子座8度「産業労働者のストライキ

天秤座9度「アートギャラリーに掛けられた3人の巨匠」は、先人たちの象徴的な生き方から知恵を見出し、解決するという度数。9度はそのサイン(星座)の哲学を表す。以前の部分日食であった牡牛座のサビアンでは、自然が見せる表情を合図のように受け取り、大切なことに気付く。牡牛座は自然から、天秤座は人々から、気付きを得る。天秤座は人を見る目があるサインであり、気付きを得る対象は、興味の尽きない人・尊敬できる人になるだろう。この「尊敬できる人」は、今回の新月図の太陽・月、MCのサビアンにも関連してくる。この新月の始まりには、そういう「尊敬できる人」たちを見つけてみると良さそう。周りの人でもいいし、このサビアンに描かれているように、過去の偉人でもいい。映画を見たり、美術館へ行ったり、本を読んだりして、誰かの生き様・人生哲学に触れてみる。

支配星の金星は、双子座8度「産業労働者のストライキ」で、不平等な制度などに憤りを感じている、下剋上の度数。仕方ないこと・なかったことにしていた不平等さに改めて気付き、もやもやするかも。そして、そこで理解をやめてしまうと、それは怒り・ストレスへ流れていくかもしれない。けれど、金星・水星は双子座で9室にあるので、そういった不条理をきっかけに、より詳しく調べたり、背景を知るなどして、視野を広げるのにもいい機会。そもそも不平等さは、上の人たちが本来考慮すべきところを、そうしていないから生まれるもの。ならば自分自身も、そこで立ち止まらず、より深く知ってみる。知ること・視野を広く持つことで、選択肢が増え、選択肢の裏側が見えるから、何を選べばいいのか分かってくる。表面的な目線の犠牲からも離れられるし、自分で選べるから自由になれる。

この反骨精神を持つ金星は、太陽月と30度で、このあとに書くテーマとの間を行ったり来たりして、揺れることになる。同時に、木星と60度、海王星と72度で、色々と知っていく・頭を使うことで、意外なほどラッキーなことへ発展したりも。

テーマ
太陽月 蟹座8度「服を着てパレードするウサギたち

蟹座8度「服を着てパレードするウサギたち」は、成長のため、意識拡大のために、具体的な何かを模範するという度数。そういう成長へとつながるような「尊敬できる人」が必要であるということ。この1ヶ月は徹底的に誰かを真似て、同化してみるといい。対象は、この新月のはじまりの頃、出会ったもの・関係するもの。外側だけの見様見真似ではなく、内面深くまで追いかけて、自分自身の自我や創造性に気付くという度数。

結果
MC 蟹座9度「水の中の魚へと手を伸ばす、裸の少女

蟹座9度「水の中の魚へと手を伸ばす、裸の少女」は、移ろいやすい・儚いものを、素直にまっすぐ理解しようと一生懸命な度数。9度なので、このサビアンは蟹座の哲学にあたる。蟹座は、目の前の、たった今のことをちゃんと見ていて、いつかどこかではなく、このたった今、心を通い合わせようとする。蟹座の心が生き生きしているのは、「今」に開かれていて、たった「今」を生きているからなのだろう。その意味で蟹座は多分、大切な誰か・何かに「間に合う」星座なのだと思う。溢れるほどの共感能力と、それを表現できる才能がある。目の前の相手に何を伝えればいいのか、1番適切なことを分かっている。シャイや人見知りのせいで遠慮もするけれど、言おうと・しようとしている内容自体には、本当は迷いがないのかもしれない。逆にいうと、もしかすると本人もそのメッセージがまっすぐ過ぎて、全部変えてしまうことをどこかで分かっていて、だからこそシャイになってしまうのかもしれない。もしくは、内に感じているものの大切さを十二分に確信している蟹座は、むしろとても気が強かったり。

MCと太陽月は0度。内面まで潜るような同化・模範による成長と、リアルタイムでダイナミックな共感・共鳴がある1ヶ月。それは、出生図の蟹座8・9度があるハウスの分野・場所で起こるだろう。私にとっても、蟹座は好きな歌手や作家も多いのだけれど、私自身の出生図にはドラゴンヘッドしかないので、この1ヶ月で「蟹座」をじっくり体験してみたいと思う。