前回:
そもそも天体の公転周期と、対人での関係性における「時間的作用」がリンクしている、とだけ書きたかったのですが、そのために色々説明が必要なことに気付いて長くなってしまいました。ようやく「時間的作用 その2」について。
■時間的作用 その2:
反応における、瞬間風速/平均風速的 表現
または感受における、即効性/遅効性 作用
①のパーソナルスペースに絡まって補足する、第二の時間的作用。時空座標もしくは光の世界線をくるくる回しながら、繊細かつ自由に位置付けてみて下さい。
②③④に書いたことを踏まえて、天体の特性を関係性における「時間的作用」として捉えると、下のようにまとめられるのでは、という話。
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《縁》
A瞬間風速的、即効性
・外で表現される、とっさの反応・言動・振る舞い
・反応として、その場で見えるもの(即効性)
・タロットでいうと、Ⅰ魔術師・Ⅶ戦車
A-1. 1対 複数以上(社会距離):
火星・金星・水星
A-2. 1対 1(密接/個体距離):
月・金星・水星
《相性》
B 平均風速的、遅効性
・内で感受される、心地良さ・価値観による信頼
・反応として、あとで見えてくるもの(遅効性)
・タロットでいうと、ⅩⅣ節制(技)・ⅩⅦ星
B-1. 本能的な信頼感(密接距離)
月・金星・太陽
B-2. 社会的な信頼感(社会/公共距離)
土星・木星・太陽
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■説明
縁(A):
・とっさの反応として見える部分。つまり外に出ている。
・まだ相手と距離のある時は、殆どここでのやり取り。とっかかり。
・公転周期順でいうと、中間層の天体群。
相性(B):
・とっさの反応はAだが、実はどう考えているか、の部分。つまり「その時(=遅効性作用が効いてきた時)」が来るまで内に隠れている。が、いつかはこれも外に出る。
・長期的に親密に過ごす時、無視できない部分。正味。
・公転周期順でいうと、中間層以外の天体群。
AとB:
これらに差がなければ(A天体・B天体の雰囲気が近ければ)割とわかりやすい。AとBに極端に差があったり、Bが混み入っていると理解に難儀する。
A-1,2:
・複数以上の人がいる時と、1対1の時の振る舞いの違い。
・ざっくりいって、火星(外向・複数以上)と月(内向・1対1)のちがい。1対1の状況だと火星(対外的・パフォーマンスの状態)になりにくいため。一人の人と距離が近いとその分(火星を発揮している時と比べて)自分の内面からの飛距離がないので、どうしても今の自分の感情とも近い状態にある。
・例えば、月より火星が強ければ、周りに複数の人がいる方が動きがあり、1対1になると大人しくなる。つまりこの場合、火星が発揮されている、周りに人がいる時の方が踏み込みやすい。
例)
火の火星+水の月:
周りに人がいる方が堂々としていて、1対1に動揺する
水の火星+火の月:
周りに人がいると遠慮がち、1対1だと堂々としている
B-1,2:
・信頼において大事な二項目。
・1:眠る/リラックスする時の心地良さ、本能的・生き物としての信頼感。
・2:社会/具体的なことへの向き合い方、社会的・大人としての信頼感。
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■ここまでのまとめ
動きの速い天体は、そのスピードで壁を破ることができ、縁を作ることができます。動きの遅い天体や内面を表す天体は、続いていくその人自身であり、そこは一緒に過ごした時間が蓄積される場所です。
速い天体は移ろいやすく、遅い天体は動きにくい。速い天体が発揮できなければ縁(チャンス)は生まれませんし、遅い天体がしっかり機能していないと、継続的な関係性は築けません。
時間的作用のどちらも大切であり、その特性によって使い方も変わってきます。次回は出生図に合わせた使い方を考えていきます。