以前に、お洒落な人は火星が強いと書いた。
では、いわゆる「服のセンス」に金星が全く影響しないわけでは、もちろんない。新しい感性を“醸成”できるのは金星が強い人だと思う。
金星は「感受性」の天体なので、自分の中に「美しい」と発見したものを受け容れて、蓄積できる。受け容れられるということは、その「美しさ」に共感・共鳴・同調できて、なじめるということ。その蓄積によって、いつの間にか新しい何かが熟成していたりする。
金星が弱くて火星が強い人は、確かにオシャレなのだけど、どこかドライなのだ。大方の人が気付いていない「美しさ」に気付くというよりも、すでにかっこいいと認知されているものから選ぶ感じ。その対象への個人的な共感よりも、何が外で通用するかに重きがある。そもそも金星と火星を対比でいうと、金星は「弱きを助く」、火星は「強きと闘う」。なので、金星が弱くて火星が強い人は、まだ世の中には発見されていない美しさに情緒的に寄り添うのではなく、使えると思ったものを外に向けて「これでどや」と勝負しに行くスタンス。
火星は個人天体でもあり社会天体でもある。社会天体でもあるので、火星で服を着ると、箔が付くというか、文句いえない感じに仕上がる。その人の「強い部分(社会に対して主張できる・闘える部分)」が表現されるからだ。対して、金星はその人のやわらかさ・優しさ・儚さの部分。
なので、もし自分が、いかつく見られがち・圧がある、のがいやなら、出生図の金星のイメージで服を選ぶといい。逆に踏み込まれやすい・やさし過ぎる人を期待されてしまう、のがいやであれば、火星のイメージで服を選ぶといい。
金星が強くて火星が弱い人は、新しい「美」を発見し、それになじみやすい雰囲気を持っている。けれど、アウトプットはちょっと周りとずれやすいので、少し工夫が要るかも。だいたいそれをからかうのは火星が強いタイプで、そこに深い意味はないことも。開き直ることが許されるような職業だと、むしろキャラクターになっていい。
それと金星だけ強い人は、快楽的で怠けやすいところもあり、八つ当たりどころか、周りにもいえなかったり、ストレス発散の仕方が内向き(過食・飲酒・夜更かしなど)になりやすいので、体形・体調・健康面でも注意。火星とアスペクトとっている天体、火星のハウス、また火星の管轄である牡羊座・蠍座に天体があれば、その天体もアウトプットのヒントになると思う。
前にも書いたけれど、金星も火星も強い人は、感受性も表現力も強く、お店をしてたり、デザイナーさんであったり。そこまでいかなくても、感受性・表現力どちらも、より豊かにすることはできる。出生図の金星・火星を見ると、そのきっかけ・ヒントが見えてくると思う。